2013年12月24日 大阪 夕刊 大文化
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牧師の朝岡勝さん(45)=東京都板橋区=は、宗教的な少数者の立場で特定秘密保護法に反対する。やはり牧師だった祖父が戦前に宗教弾圧を受けたからだ。数の力を背景に国会で法案が成立したのを見て、「少数派はものを言えない時代がくる」。法が成立した6日から反対活動を始めた。
朝岡さんの祖父の故・安藤仲市さんは都内の教会の牧師だった1942(昭和17)年6月26日、所属教派への一斉弾圧で逮捕された。信仰が治安維持法に違反するとして各地で130人以上が逮捕され、教会を解散させられた。安藤さんがいた教派はプロテスタントの少数派で、キリスト教全体に圧力を加えるため狙い撃ちされた可能性が高いという。
安藤さんは獄中で腸チフスになり、翌年5月に釈放された。生前の安藤さんは弾圧について多くを語らなかったが、断片的に「私服の警察官が2人来て、逮捕容疑も告げず連行され、本棚の本を物色された」と話すのを聞いたことがある。
「戦前の話だ」とひとごとのように思っていた朝岡さんだが、一連の国会の審議や採決の様子を見て考えを改めた。「数こそ正義といわんばかりの振る舞いが続けば、いつか少数の意見は封じ込められる。少数派の立場として、法が成立してからも反対を訴え続けなければならない」
朝岡さんは6日、「特定秘密保護法に反対する牧師の会」をつくり、ネットなどを通じて全国に賛同を呼びかけた。応じた牧師は1週間で400人を超えた。牧師らの人脈で国会前でデモをしたり、学生らに討論を呼びかけたりして「粘り強く廃止を求める」という。
朝岡さんの所属する日本同盟基督教団は11月25日に反対声明を出した。「個人として改めて活動する必要はない」とためらっていたが、組織任せにするのは数の論理に頼る政治家の態度と同じだと気づき、声をあげた。
「自分はこう思うと、一人ひとりが声をあげることが大切だ。法が公布された今からでも遅くはない」(森本俊司)
☆
「私服の警察官が2人来て、逮捕容疑も告げず連行され、本棚の本を物色された」
特定秘密保護法が成立したからには、こういうこともあり得るようになってきた。
日本は軍国主義独裁化しつつある!
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