2014年01月07日 東京 朝刊 2商況
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正月のデパートのにぎわいを見ていると、景気が大きく戻ってきたことを感じる。「明日は今日より、よくなりそうだ」という気分が広がるのは、何よりだ。
パートの時給が上がり、若干とはいえ、暮れのボーナスは増え、久しぶりにベースアップという言葉も目にする。企業収益は改善し、各社ともに株高のなかでも自社株買いに動いており、まずは慶賀にたえない。
しかし、ここへきて忘れていることを指摘したい。それは「歴史的な円高」を理由とした「コストダウン」の事後処理である。自動車産業を始めとする完成品のメーカーは1ドル=70円台という円高のなかで、一次取引、二次取引の協力メーカーに「歴史的なコストダウン」を強いてきた。
それが、すでに105円台まで円安になり、110円台までいくという声まで出ている。これだけの円安になったのだから、当然のことながら協力メーカーに「円安還元」を行うべきだろう。
従業員には賃上げ、株主には自社株買いと配当で報いるのと同じく、重要なステークホルダー(利害関係者)である協力メーカーに対し、円高時のコストダウンの見直しを提案するのが当たり前だ。
円高の被害は声高に語り、円安の利益の前では沈黙する、という大手メーカーの姿勢はフェアではない。協力メーカーももっと声を出してよいのだ。ここ数年の血の出るような苦労をもっと語ってもよい。
この春は、企業業績の上方修正が続くはずだが、経営者たちは「勝って兜(かぶと)の緒を締めよ」といった言説をふりまいて、けむに巻こうとするだろう。しかし、リーダーに大切なことは、希望をもたせることである。
(遠雷)
◆この欄は、第一線で活躍している経済人、学者など社外筆者の執筆によるものです。
☆
「景気が大きく戻ってきたことを感じる」はともかく、後は全くその通り。
こういう当然の意見がなぜ多数派とならないのか。
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